工具の歴史
工具の始まり
人類が初めて手にした道具や工具は棒切れや石ころと言われており、それを加工して尖らせて使っていたのが切削工具の起源です。やがて、石から銅、鉄とより硬い素材が発見されるたび、それらを加工するための工具もより一層強固なものが求められるようになりました。

素材の進化
産業革命で製鉄業が盛んになり、良質な鉄が大量に生産できるようになりましたが、それを加工する最適な工具はありませんでした。その間、鉄よりも硬い素材が見つからない状態が続きましたが、1898年にようやく鉄より硬い合金「高速度鋼(ハイスピードスチール※略してハイス)」が発明され、切削工具はモノづくりに欠かせない地位を獲得します。1920年代になると現在の主流である「高速度鋼(ハイス)」よりも硬い「超硬合金」が発明され、工具寿命や切削速度が飛躍的に向上しました。現在もなお、切削工具は進化を続け、モノづくりの最先端を切り開いています。
木・石
銅・金
鉄
高速度鋼
(ハイス)超硬合金
加工対象が硬くなるにつれ、
工具もより一層硬いものへと進化