技術(研究開発)
M.K
2013年入社
製造本部 成田工場
材料開発部 材料開発グループ
経営理念にも掲げられている「開発技術のMOLDINO」に示されているとおり、高い技術力で業界に先駆けた独自商品を発売しているところに惹かれ、入社を決めました。入社してみると、お客様の生の声を聞くことができる環境のため、市場の要望にいち早く気づき、新商品の開発に生かすことができるのだと分かりました。開発当初から商品発売、販促、ユーザー訪問まで一貫して携わることができるため、自分の開発した製品がお客様にどう喜んでいただいているかを体感できる点が魅力のひとつだと思います。
入社後は本社、成田工場、野洲工場で各1週間の研修を行いました。そこでは、会社全般に関する知識と特に安全に関して学びました。次に、成田工場で半年程現場研修がありました。実際に、前工程から後工程までを製造現場にて作業を行うことで、製品の成り立ちを覚えることができました。その後、開発技術部に配属が決定し、試作品の評価方法などについて先輩方から教えていただきました。半年程後、メインとなるテーマをいただき、指導員の方と新商品開発に取り組むようになりました。
国内外の製造業を支える切削工具は母材、コーティング、形状など様々な要素が組み合わさることでひとつの商品として成り立っています。私はそのなかでも、超硬合金を用いた母材の開発を担当しています。ひとくちに超硬合金といっても、粒径や組成などで性能が大きく異なるため、いくつもの試作品を製作して評価します。そして、結果を基に考察し、次の試作品製作に反映させていきます。目標性能に到達するまでこれを何度も繰り返すのですが、失敗することもあり、上司や先輩方にいろいろなアドバイスをいただきながら、日々仕事に取り組んでいます。
配属されてすぐの頃、初めて自分の考えで混合した超硬合金が切削工具用のインサートとなったときは感動しました。切削工具が完成するまでには、プレスや焼結、加工など様々な工程を積み重ねる必要があります。既存のものと組成が異なるため、すでに設定されている条件は使用できず、各工程の専門家の方々に協力していただきながら製作しました。そうして製作した試作品が狙いどおりの評価結果になったときの喜びは格別であり、製作時の苦労も吹き飛びます。
多くの方のご協力のもと実施することができたユーザーテストは大変貴重な経験となりました。実際にお客様のところにお伺いすることで、当社に対して高い期待感をお持ちいただいていることが分かり、以前にも増してご要望に沿った新製品開発をしていかなければいけないと感じました。また、年に1度、当社で開催されている研究討論会で発表したことは、大きく成長するきっかけのひとつになりました。上司やチームの方々に指導していただきながら1ヶ月程じっくりと報告書作成に取り組み、何度も発表練習を重ね、本番に臨みました。同じ部署の方だけではなく、様々な部署の方に指導していただいたので、それまでの自分の仕事の進め方や考察方法を見直す良い機会となりました。
様々な業界、仕事内容を見学する機会があるのは就活生である今だけだと思います。ぜひ幅広い業界の会社を見学し、視野を広げることに繋げてください。就職活動中はいろいろと悩むことがあるとは思いますが、悔いの残らないよう精一杯頑張ってほしいです。当社は若手でも自分の考えのもと、責任をもって仕事を進めることができる会社です。いろいろなことに興味があり、挑戦心や探求心の強い方と一緒に働けると嬉しく思います。