技術(生産技術)
W.T
2007年入社
製造本部 野洲工場
生産技術部
私はまだ社名が日立ツール株式会社の時期に入社し、野洲工場に配属されました。入社後は、工具図面の見方、書き方や工具設計の考え方といった工具設計に関する基本を学んだのち、実際の研削設備の動かし方や、加工プログラムの作成等の生産技術としての基礎的な技能を学んでいきました。
入社半年後頃、野洲工場でいままで生産していなかった新しい工具の生産を立ち上げるために新部署が設立され、配属されました。その部署は3名しかいないにも関わらず、新商品の開発から、製造、営業フォローまでと幅広くこなす必要がありました。必然的に一人ひとりが担当する業務も幅が広く、新人である私も様々な業務を行えることになりました。右も左もまだまだ分かっていない私でしたが、最新のCNC工具研削盤を割り当てていただき、開発品の製造及び、新商品の生産を行いました。今振り返ると、かなり思い切ったことを任せてくれていたと思います。そこでは新しいモノをつくることの難しさや楽しさ(開発的側面)、生産に対するプレッシャーや責任(製造現場的側面)など、本当にいろいろな方面で良い経験をすることができました。
その後もCNC工具研削盤を自動搬送装置で繋いで省人化を狙うシステムの立ち上げや海外工場の生産拡大、現地スタッフへ教育を行うために海外赴任など、その時々に応じて野洲工場の必要とする“生産技術“的な業務を行ってきました。いずれも、いままで経験したことのないことばかりで、上手くいくことばかりではありませんでしたが、どうしたら上手くいくのかを考え、失敗と改善を繰り返しながらトライしてきました。いろいろとあがき、最終的に上手くいったときは、やはり嬉しいものです。
“生産技術“はミクロな視点でみると個々人で完結できる仕事も多くありますが、新しいシステムや装置ができたからといってそこで終わりではありません。実際に生産に使用していただいてこそ成果が発揮されます。機械化・自動化が進んではいますが、モノづくりの根幹にいるのはやはり“人”です。使う“人”を想いやり、考えたモノでなくては、どんなに良いモノであっても使ってもらえなくなります。
“生産技術“は設備やパソコンと向き合って仕事をするといったイメージをお持ちの方もいるかもしれませんが、最も大切な仕事は、使う“人‘’の気持ちを想いながら対話し、設備・システムを手掛けることです。ルーティーン業務ではないため、常に新しいことをやりたい、取り組みたいという方におすすめです。
いろいろな美しいモノに触れて、心を動かす経験をたくさんしてみてください。心の動きを内省し、「自分はこんなことに感動するんだ、心動かされるんだ」という気づきを得て、自分の心が満たされる仕事はどんなことがあるのかを思いながら、今、この時を大切にしながら過ごしてほしいです。あなたの心が満たされる職場と出会えるように。